1.里ごよみ

作詞:関口義明
作曲:水森英夫

母の涙に とまどいながら
花の都へ 旅立つ日
好きな道なら やるだけやれと
親父の言葉に すくわれた
数え十九の 里ごよみ

俺に思いを のこしたままで
あの娘嫁いだ 風だより
下り列車の 汽笛にゆれて
駅うら酒場の 冷酒が
こぼれにじんだ 里ごよみ

山も目ざめて 根雪もとけて
やっと故郷も 遅い春
夢に手ごたえ あっても今は
帰るに帰れぬ 身の上を
つづる男の 里ごよみ


2.あの娘たずねて

作詞:永井ひろし
作曲:桜田誠一

花の東京の どまン中
ぐるり廻るは 山手線
皇居丸ビル 右に見て
とんと一(ひと)駅 下(くだ)ります
そこが初恋 有楽町
いつもあの娘(こ)と 逢(あ)った町
ところが世間 ままならず
別れ別れの 西東
どこであの娘は ああ 泣いてやら

水の都の 大阪は
僕にゃあんまり 広すぎて
昨日(きのう)ミナミに 今日キタへ
足も重たく なりまする
一つ噂(うわさ)を 追いかけりゃ
いやになります さみしさで
涙が泳ぐ この胸は
いつになったら すっきりと
誰(だれ)かあの娘(こ)を ああ 知らないか

船が着く街 高松に
今日のとまりは 決めました
たとえ三年 五年でも
逢えるつもりの 逢うつもり
瀬戸の夕陽に 手を合わす
僕の心は せつないに
あの娘はどこへ かくれんぼ
僕の呼ぶ声 聞えたら
顔をも一度 ああ 見せとくれ


3.君が好きだよ

作詞:横井弘
作曲:桜田誠一

夜空の星に なりたいなんて
悲しいことを どうして言うの
声もきけない
遠くの街に 離れても
ああ 君が好きだよ

短い別れ 別れじゃないさ
心はみんな 預けて行くよ
濡れてふるえる
まつげのさきの さきまでも
ああ 君が好きだよ

夜空の星に 君だけなって
どうして僕が 幸せだろう
指を結んだ
その指までが 泣いている
ああ 君が好きだよ